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ファイルNo.11


毎度のことながらパフェがネタ切れ寸前です。
最近も何度か「よく二週間ごとに新しいパフェを思いつきますね」と言われたのですが、思いついたのではありません。
耳からピーピーと煙を噴きながら、乾いたタオルから一滴の水を絞り出すが如く、脳みそを絞り倒してアイデアをひねり出しているのです。
 
このエッセイを書いている時点でのパフェは「苺ミルクティパフェ」ですが、初めての組み合わせということもあって本当になかなか決まらなかった。。。
ネットで探してみても同じような組み合わせのパフェなんてほとんどないし・・・と悩みに悩み、耳から吹き出す煙で火災報知器が鳴り出す寸前にやっと思いついたのが「アールグレイのミルクティアイス」。
今までに作ったことはないアイスではありますが、脳内テイスティングの結果、苺との相性は抜群です。
そしてこれほど個性的な香りを持ったアイスと組み合わせるとなると、ただのロイヤルミルクティアイスでは太刀打ちできません。
そこで助っ人に塩キャラメルを混ぜることにして・・・合わせる紅茶ケーキには練乳を加えて・・・とベースの紅茶パーツが決まっていきます。
そしてボトムが地味だからトップは派手に苺アイスクリームと苺シャーベットに。
アイスには酸味のあるフランス産を使って、シャーベットには香りのよい国産苺、と徐々に全体像が決まっていくのです。
まぁこの後にも作ったことのないアイスやケーキの試作で苦労はするのですが、突破口さえ開いてしまえば後は意地と根性と執念で何とかなるもの。
おかげで何とか美味しいパフェが出来ました。
 
話は変わりますが、最近ちょっと嬉しかったのが副業の家庭教師の教え子。
私立高校単願だったので通常なら一月いっぱいでお役御免となるところだったのですが、合格後も二月いっぱい続けさせて貰えたのです。
高校受験で終わってしまうと入学後のことまではフォローできないのですが、高校の内容まで教えることが出来たのは嬉しいところ。
特にその子は数学の文章題を苦手としていたので、高校の数学は中学とは別物だと伝えられたのがよかった。
私もそうでしたが、計算は出来るのに文章題が出来ない子は、数学が苦手なのではなく文章を式にするのが苦手なだけ。
高校ではその能力は物理で求められるものの、数学では求められないのです。
そして計算さえ出来るのであれば、高校一・二年の数学なんて意外にチョロいものなのです。
そして高校の英語は、七割方が中学英語の復習のようなもの。
ある程度の単語力と文章を読むコツさえ掴めばチョロいもの。
これらのことを伝えることが出来たのは、本当に嬉しいことでした。
 
なんて偉そうなことを言っている私ですが、高校時代の数学・英語は悲惨そのもの。
理科だけは得意としていたものの、国語社会は低空飛行で、数学英語は地を這うどころか地底人の生活。
おかげで理科が好きでありながら文化系クラスに進まなければならなかったのです。
そこで好きでもない科目を履修しなければならなかったのも辛かったですが、何より辛いのは苦手科目。
数学なんて天界人のみが理解しうる高度な学問であり、英語は異世界に棲息する虫の声の如く耳に届くのみ。
理解できない授業は苦行以外の何ものでもありませんでした。
しかし浪人して学校から離れてみると、意外に数学がチョロいことに気がつきました。
突破口になったのは二次関数のグラフ。
苦手な科目で何とか勉強している雰囲気を醸し出そうと無闇やたらと丁寧に二次関数のグラフを方眼紙に描いている時にふと気がついたのです。
「グラフさえ描ければ、ほとんどの問題は解けるんじゃない?」と。
そして解いてみると、確かにほとんどの問題は解けるのです。
まぁその後理系の数学はガチで難しいことが発覚したり、受験科目に高校で履修していない物理が加わったりと紆余曲折はあったわけですが、突破口さえ開いてしまえば後は意地と以下略で理系人生を満喫できるようになったのです。  
人気テレビ番組「THE突破ファイル」でも色々紹介されているように、一見不可能に思えることでもシンプルなアイデアで突破できたりするもの。
今のところ何のアイデアも湧いていませんが、次の「ダブル苺のティラミスパフェ」もきっと何か素敵なアイデアがどっかから湧き出でてくることでしょう。
・・・と、楽観的に言い切ったものの、名前にティラミスがついたデザートは、ざっと数えて十回やっています。
すなわちティラミスネタでの突破はもう十回は行っているはずなのです。
先の番組も開始当初に比べると、だいぶネタが小さくなってきたような気がします。
今回の苺ミルクキティパフェは初回ということもあって突破は大成功でしたが、十一回目の突破ともなると内容のマンネリ化が心配です。
現在木曜日で新作登場まであと五日。
ティラミス突破ファイルNo.11は美味しく仕上がるのか!?
乞うご期待!



KURIKURI