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ただいま修理中


いきなりですが、なかなか大変な状況です。
来週から三週続けて新作パフェが出るので、先にエッセイをやっつけておこうと思ったら、製氷機が故障。
前々から氷の穴が大きくなってきたなと思っていたのですが、ついに氷を作らなくなってしまったのです。
そこでいつものように機械をこじ開けて、犯人と思しきポンプの目詰まりを直して修理完了。
と・・思いきや、相変わらず氷の穴は大きいまま。
どうやら氷の穴が大きくなったのと氷を作らなくなったのは別の原因があったよう。
今日は早めに店を閉めてもう一度修理をしなおす予定です。
 
それにしても、最近何かと故障の多いこと。
今月だけでも冷凍庫のファンが止まって冷気が行き渡らなくなったり、トースターがショートしてブレーカーが落ちまくったりと故障のオンパレード。
どうやら破壊の神様がパフェ祭りのうわさを聞きつけてやって来たものと思われます。
どうせ来るなら幸運の女神様か座敷わらしあたりが来てくれた方がありがたいのですが・・・。
しかしまぁ修理作業は嫌いじゃないので良しとしましょう。
ただ・・・時間がない!
早いとここのエッセイを仕上げて次の「桃とスモモのパフェ」を考えなければならないのです。
 
そして、パフェを考えるにあたってまず最初に決めるが一番底の部分。
食べ終わった後にどんな余韻を残すか。映画や小説のようにラストシーンこそが一番大事だと思うのです。
いま「桃とスモモのパフェ」でラストにしようと思っているのはスモモのゼリー。
深く鮮やかな赤と爽やかな酸味。
ラストを飾るにふさわしいとは思うのですが何かが足りない気もします。
この辺りを真剣に考えたいと脳が騒いでいるのですが、まずはこのエッセイをやっつけて、今度こそ製氷機をきっちり修理して、それからやっとパフェ脳に切り替えることができるのです。
 
そこでちょっとズルをして、エッセイを書きながらパフェのことも考えてみましょう。
底の部分を決めると次に考えるのがトップの部分。
ネットで「桃のパフェ」を検索するとこの部分に大きな生桃がどや顔で乗っかっている画像がたくさん出てくるのですが、うちのパフェでは飾りとしてフルーツの美しさを使うことはあってもパフェのパーツとして生のフルーツをドドンと乗せることはまずありません。
フルーツパーラーのように常にベストの状態の果物が手に入るわけではありませんし、パフェとして楽しむ以上は他の様々な素材と合わせて楽しめるように手を加えるべきだと思うのです。
そんなわけでトップに持ってくるのは多分桃とスモモのアイス。
スモモはゼリーでも使っているのでミルクやクリームを使ってジェラートかアイスクリームにするでしょう。
桃は生の美味しさを活かしたシャーベットが美味しそう。
中段には桃のコンポートを使いましょう。
真っ白なヨーグルトムースにするか水族館のように涼しげな透明ゼリーにするか・・・。 と、ここまで書いて気がついたのですが、たいていの方にとってこれを読むのは「桃とスモモのパフェ」が登場した後。
完成品を前にネタバレを披露するのも興ざめですし、全く別ものになる可能性もあるのでこの辺で終わりにしましょう(後日記:実際別物になりました)。
 
このように、パフェはきちんとラストまで考えて作るですが、何も考えていないのがこのエッセイ。
ここまで読んで頂くと分かるように、何も考えずに書き始めてしまっています。
たまに「献血鬼」とか「メートル級のダイナマイトバディ」みたいなおもしろネタを思いついてから書く事もあるのですが、そんな事は年に数回あるかないか。
とにかく何とか書き始め、ラスト10行あたりでやっとオチを考え始め、書き終えてからタイトルを決めるといういい加減さ。
パフェの爪の垢でも煎じて飲ませたいところです。
 
そして悲しいお知らせです。先ほど製氷機を調べてみたところ、そう簡単に修理できない事が判明しました。
創業以来24年にわたって使い続けた老いぼれ製氷機。
修理に修理を重ね、配管部は全て修理痕で覆い尽くされているという志々雄君状態(志々雄真実:「るろうに剣心」に登場する最強の全身包帯男)。
しかも、かつて心臓部ともいえる循環ポンプが壊れたときにはすでに同型機はなく、型違いのポンプで代用するという異生物間心臓移植手術のごとき荒療治を行っているのです。
そして今回の異常の原因はその移植した循環ポンプ。
型違いを無理やりつないだためにパイプに無理がかかり、古傷が開いてしまったのです。
これを修理するためにはパイプに無理がかからないようポンプの位置を変える必要があるのです。
心臓移植手術に続いて今度は心臓移動手術とは・・喫茶業界のブラックジャックと呼ばれる日も近そうです。
ともあれ、当面は穴の大きな氷でしのぎつつ、暇な日にオペにチャレンジしてみようと思います。
 
さてさて、先ほど製氷機を老いぼれ扱いしましたが、私自身も使用年数が製氷機の2.5倍近くもあるスーパー老いぼれ。
新作パフェを作るのも機械を修理するのもとっても楽しいのですが、時間に追われる生活がちょっと苦になるお年頃です。
そんなわけで八月は隔週週休二日とさせていただきました。
また機械や私自身の不調などにより臨時休業をいただく場合もあるかもしれません。
極力HPなどでお知らせするつもりですが、もし臨時休業に出くわしてしまっても、腹をたてずに「マスターが修理してるか、修理されてるんだな」と軽く同情していただきたい!



KURIKURI