Vol.1 2002.1.1 この号の当選番号は113です。
裏面はマスターが担当です。お菓子づくりの裏話などを書いていきます。
気が遠くなる?
ちょっと前に、かつての教え子から「GODIVA」の生チョコ(トリュフ)を貰いました。
これが高級チョコだということは知っていたのですが、食べてみると想像以上においしいことに驚きました。
濃厚なカカオとラム酒の香りもさることながら、口の中でとろける感覚が感動というよりも官能的なほど絶妙なのです。
翻ってみるとうちで「おまけ」にするために作っていた生チョコ、ベルギー産の高級チョコと生クリームそしてレミーマルタンのVSOPと贅の限りを尽くして作っているのだからうまくて当然と思っていたけど、これには完全に負けていました。
素材的にはそんなに遜色がないはずである以上、問題は作り方。
早速インターネットを駆使して世界中のホームページを当たりまくり、やっと見つけたのがフランス語のとあるページ。
翻訳サービスをフル活用して何とか解読していたところ、判明したのがタイトルにある「気が遠くなる」でした。
それまで生チョコを作る時は単に「滑らかになるまで」しか混ぜていなかったのですが、このパティシエによると「木べらで○○(多分容器の専門用語だけど無料の翻訳ページでは解読不能)にこすりつけながら、気が遠くなるまで混ぜる」のがコツだそうです。
フランス人はよほど気が短いらしく、気が遠くなるまでといっても高々十数分、根気よくすり混ぜ続けると感触がフッと変わって優しい口溶けの生チョコが生まれました。
早速食べ比べねばと思って名古屋に行ったついでにゴディバのお店に寄ってみてびっくり、ちっちゃなトリュフが一個三百円もするのです。
栗きんとんを買うのでさえも清水の舞台から飛び降りている私としてはまさに「気が遠くなる」ようなお値段でした。
で、食べ比べた結果は・・・さすがに一流の職人には及びませんでした。
しかし、うちには心を込めて淹れるおいしい珈琲・紅茶がついています(正確にはお茶にチョコがつくわけだけど)。
ゴディバのチョコを買ってきて、自分で淹れた珈琲を飲むよりきっと・・・きっと・・・おいしい時間を過ごせるはずさっ!!(ちょっと負け惜しみ)
五月に実行。大人も大歓迎!!
一部の方はご存じのように私は「ゆとり教育」に反対です。
でも始まってしまった以上、文句を言っても仕方がないので活用することを考えています。
そこで、子ども達が「土曜日の空いた時間を使って学び合いの場を作ってみよう」という気になるように煽る本を書いたのですが、無名の人が書いた勉強本はお金を出さなきゃ出版してもらえないのが現実です。
そこで「出来ることから少しずつ」がモットーの私は、日本史を題材にして「知識を得ることは意外に簡単なことで、それを使うことは楽しい」ということが実感できる「土曜日学級」を開くことにしました。
参加は中学生以上なら大人でも大歓迎。
子ども達の「なんで勉強しなきゃいけないの」という問いにきっと答えられるようになります。
お店の営業とのかねあいもあり五月の第二土曜日から四回一セットだけの試みです。
詳細はカウンターに置いてありますのでご覧下さい。
自慢 一月十六日は公募論文の授賞式のために臨時休業させていただきます。