Vol.10 2002.10.1
この号の当選番号は095と110です。
天高く・・・
「秋と言えば食欲の秋」と書いたのは先月号の話ですが、馬だって太ってしまうこの時期なのに、私は基本的に太らない体質らしく食欲の秋を迎えても体重に変化がありません。
それどころか高校卒業以来殆どの時期で体重が変わらず、十五年以上前に作ったスーツは普通に着られますし、もし残っているのなら高三の時の学生服だって着られることでしょう。
とはいえ・・「殆ど」と書いた事で察したかもしれませんが・・太っていた時期もあったのです。
大学時代、自分が高校時代ビリだったこともあって、成績は悪いんだけれど国立大に行きたいという子を優先的に、しかも格安で家庭教師をしていました。
「格安」というのは特に意図的にしたわけではないのですが、たまたま最初に教えた子の家庭に余裕がなかったために安く引き受けてしまい、それ以降も何となく同じ料金になってしまったのです。
しかし、この「格安」が原因で太ってしまったのです。
その時の教え子は高校二年生の女の子。
この子には特に問題はなかったのだけど、お母さんがすごかった。
どうも「格安」なのが申し訳ないらしく、おやつがいつも豪快だったのです。
だいたい普通の時は大きなケーキが二人で四個と果物と飲み物が付くのですが、年頃の女の子はケーキを二個も食べません。
と、なると必然的に私が三個、しかも彼女がダイエットなどと言いだした時は四個全部・・・。
これが週に三回。
そして、その内一日はそこに行く前に一軒別の家庭教師に行っていたので、夕食をごちそうになっていたのですがこれもすごかった。
「ウチは女の子一人だからどのくらい作って良いのか判らなくて・・・」と言いながら、テーブルいっぱいに並ぶ並ぶ・・満漢全席のような夕食でした。
そしてその後も休憩時間にはいつものようにケーキが並び・・・・。
そんな生活を彼女の入試が終わるまでの一年半、彼女の成績に比例するようにして体重は増え続け、入試が終わる頃には十キロ以上も太ってしまいました。
そして、入試が終わってやっと解放されたなっと思っていたら、彼女が志望校に合格できたお祝いにと高級中華料理店に招待され、本当に満漢全席のような食事をごちそうになり、たぶんそれだけでとどめの一キロは増えたことでしょう。
まあ、その後生活が戻ると体重も戻ったわけですが、やはり寝る前に大量のケーキを食べるものではありません。
昔何かの番組でやっていたのですが、大勢の女性にふだんの食生活+毎日一個ずつシュークリームを食べてもらうという実験がありました。
ポイントは毎日同じ時間に食べるということだったのですが、数ヶ月の実験後食べる時間によって体重の増え方にはっきりと差がでていました。
朝から夕食前までに食べていたグループはどれも殆ど体重が増えなかったのに対し、夕食後に食べたグループはほぼ全員の体重が増えていました。
夕食前に食べたグループの体重が増えなかったのは、はっきりとは憶えていないのですが、人間は基本的には同じ体重を維持しようとする働きがあるため食べた後に体を動かす機会があると無意識に普段よりも余計に体を動かしてカロリーを消費するという話だったと思います。
しかし夕食後になるとその後体を動かす機会が少ないために消費することが出来ず、たかがシュークリーム一個でも毎日食べるとしっかりと体重が増えたという事でした。
そして、たかがシュークリーム一個でも増えるものを、週に三回も九時過ぎに三個以上のケーキ+αを食べ続ければ檄太りもしようというものです。
しかし逆に言えば、たまに夕食前に甘いものを食べたからといって体重に影響するものでもないという事です。
と、いうわけで・・・これからもKURIKURIのデザートを宜しくお願いします!!