Vol.20  2003.8.1  この号の当選番号は037と115です。

七分の一


自営業である我が家には、ボーナスというモノがないため月に一回千円程度分宝くじを買っています。

今のところまだ一度もボーナスを手にしたことはないのですが、抽選の度に「当たったら○○に行こう!」などと楽しんでいます。


しかし、実際に当たるのはなかなか困難な話で、インターネットで「宝くじに当たる確率」で検索すると、ほとんどは「まず起こり得ない事」のたとえとして使われています。


それだけ滅多に当たらない宝くじなのですが、一度一等に当たった人が続けて一等に当たる確率というのは他の人に比べてどうなるでしょう。


これは数学の確率を教える時に「つかみ」としてよく話していたものですが、答は当然「他の人と変わらない」です。

十円玉を二回投げて二回とも表が出る確率は四分の一ですが、一度表が出た後ならば次に表が出る確率は二分の一なのです。

従って、一度宝くじが当たっていようといまいと、新たに買う宝くじが当たる確率は他の人と変わらないのです。


と、いうのが数学的な回答ですが、世の中学問の通りには行かないものです


例えば、十円玉を投げて続けて百回表が出たとしましょう。

これを見るとギャンブラーは「次は裏が出るに違いない」と思うものですし、数学者なら「百回出ようと次に投げる時には無関係なので次に表が出る確率は二分の一」と、考えるものです。

しかし、現実的に考えれば「百回も続けて表が出るのだからどこかがおかしいに違いない」と、なるのです。

確かに数学的には百回続けて表になる確率はゼロではないのですが、それがたまたま起こる確率より「誰かがイタズラで両方表の十円玉を作った」という確率の方が遥かに高いのです。


そこでもう一度宝くじにかえってみると、「一度宝くじの一等に当たった人が続けて一等に当たる確率は他の人より高い
」のです。


理由は簡単です。

一等に当たった人は他の人よりたくさんのくじを買うからなのです。

一枚一枚が当たる確率は他の人と同じなのですが、たくさん買えば買うほど当たる確率は高くなるのです。


とはいえ、もとの確率が天文学的に低いものである以上たくさん買ったからといってそう当たるものではありません。

今のところ現実に二回続けて一等をとった人の話は聞いたことがありません。


さて、くじといえばこのKURIKURI通信の「デザート抽選券」。

当たる確率はどのくらいのものなのでしょう。


抽選の時に、テーブルに残っている番号が当たった場合にはもう一度抽選をやり直しているので、当たる確率は「(持って帰ったKURIKURI通信の数)分の二」になり、平均八十分の一ぐらいです。

という事は、毎月一度は当店にやってきて、毎月チェックしておられる方が一年に一回当たる確率はおよそ七分の一。


宝くじを買うよりも天文学的に高い確率で「デザート&ドリンク」のハッピーな時間が当たるのです。

これまで読むだけでお持ち帰りにならなかったお客様、これを機会にぜひ、お持ち帰り下さい。


KURIKURI