Vol.50 2007.2 この号の当選番号は111と128です。
アキバ系新サービス? 91点
先日東京に行って来ました。
と、書けば以前からこのエッセイを読んでいる方は察していただけたかと思いますが、今回もまた「ケーキの研修」ではなく懸賞論文の授賞式です。
そして、授賞式といえば前々回のホテル・オークラの極楽美味三昧を思い浮かべることでしょう。
私も今回の授賞式はオークラ並の超一流ホテルの系列ホテルだったため、思いっきり期待して行ったのですが…残念ながらエッセイのネタになる程のモノとは出会えませんでした。
しかし、野を越え山越え谷越えて、はるばるお江戸の街に来たからにゃ、手ぶらで帰ってくるわけには参りません。
・・・というわけで、行って来ましたアキハバラ。
経済アナリストのモリタク先生が「秋葉原にはニッポンの未来がある」とまで断言した街アキハバラ、きっとすごいモノがあるに違いがありません。
と、期待に胸ふくらませ、歩き倒すこと約二時間。確かにアキバの街はすごかった。
二畳ほどの店に無数のパーツを並べた店なら大須にだってありますがその数が桁違い、10円のマウスを売っている店もあればシルベスター・スタローンが機関銃の代わりにLANボードを抱えたランボー風のポスターがデカデカと貼ってある店もあり、栄のデパートよりもでっかい電気店があるかと思えば、中高生のアニメファンが集う店の地下には禁断の18禁コーナーが・・・・と、ごった煮の街を彷徨って、進化途上の人類みたいな歩き方になった時、目の前にメイド服の女の子が・・・・。
忘れていましたが、秋葉原に来た第一の目的は「メイドカフェ」。
モリタク先生が「究極のサービス業」とまで評価したそのサービスを、同じ業界の人間としては見逃すわけにはいきません。
疲れた体にムチ打って、更に歩き始めたのですがなかなか発見できません。
メイドリフレクソロジーのお店は大きな看板がでていたのですが(とっても心惹かれましたが)、なぜかメイドカフェは小さな黒板が路上にあるだけだったのです。
しかもやっと見つけたその看板に書いてあることが「御帰宅料1500円(40分)、延長20分1250円」とかだったりするので小心者の私には敷居が高すぎてなかなか入ることが出来ません。
へろへろになるまで歩いてみた結果、御帰宅料とは入店料というか席チャージみたいなモノで、だいたい500円前後が多いこと。
お店のウリはメイドさんと一緒に写真を撮ったりゲームができたり、メイドさんの手作りケーキなどが食べられたり、などがわかりました。
そこで意を決し、一番入りやすそうなお店の扉を開けると・・・
「お帰りなさいませ、ご主人様〜」
恭しくお辞儀するメイドさんに思わず「キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!」と心の中で叫びつつ、店内を見回すと意外なほどに穏やかな空気が流れています。
何となくキャピキャピ系の雰囲気を想像していたのですが、メイドさんは決して急ぐことなく、そしてお客さんものんびりとくつろいでいたのです。
お茶やケーキは??だったのですが、モリタク先生の言うように、確かに心温まる癒し空間がそこにありました。
そして帰り際「行ってらっしゃいませ、ご主人様」との声に、ついいつものクセで「ありがとうございました」と返したら、一瞬ビックリした顔をした後にひまわりのような笑顔で小さくバイバイとしてくれました。
さて、このサービスをKURIKURIに活かすことはできるでしょうか。
「お帰りなさいませ、お嬢様」は…ムリ。片膝ついてのオーダー…何か違う気が。
交換日記…なら可能な気がします。
メイドさんの名前が書かれたノートに書き込んでおくと必ず返事を書いて貰えるのですが、読んでみるとみんなとても楽しそうです。
これまでメニューの後ろのフリーページに返事を書くことはあまりなかったのですが、これからは積極的に書くことにしましょう。ただし字は思いっきり下手ですが・・