Vol.77 2009.5この号の当選番号は012と080と081と105と148です。
念じるものは
先月は一日お休みをいただき、行ってきました桜の京都。
今回の旅行の第一関門はETC。
ブームに乗って取り付けたはいいものの、ゲートを無事に通過できるのか?
なんせ送料込みで500円というとんでもない値段の車載器を、プロに任せず自分で取り付けたのですから信頼性は限りなくゼロ。
ゲートに近づいた時には、私がゲートなら車載器なんか積んで無くても通してあげようと思うくらい真剣に「ゲートよ上がれ!!」と念じたほど。
そして私の念力が全国のゲートに通じたのか、それとも車載器が正常に作動したのか、多治見も京都東のゲートも無事に潜り抜け、真っ先に駆けつけたのが祇園の都路里茶寮。
去年の京都旅行の時には、何も考えずにティータイムに行き、ディズニーランドのアトラクション待ちのごとき大行列に尻尾を巻いて諦めてしまったので、今年は朝一番に乗り込んでのリベンジです。
いくら「都路里パフェ」が人気だからといって、花冷えのする四月初旬の朝からパフェを食べる人はいないだろう・・・と乗り込んでみると・・・ほぼ満席状態。
かろうじて待たずに入れましたが、私たちが出るころには行列ができていたほど・・・。
都路里パフェ、恐るべし。
そんな都路里でパフェとわらびもちとぜんざいを注文。
アイスにムースにゼリーと抹茶の香りを堪能し、切れそうで切れない絶妙の歯ごたえのわらびもちと香ばしく焼けたお餅がおいしいぜんざい、と都路里の甘味を味わい尽くしました。
そしてその後は、外人さんにまぎれて平安神宮の庭園を巡り、映画のセットのような京都美術館にもぐりこみ、明治の風格漂う図書館で休憩し、南禅寺へと行ってきました。
南禅寺では、ローマ水道橋のような水道閣が水道管のような閉じた水路ではなくU字溝のように上が開いているということに驚き、「そうだ京都に行こう」の写真で有名な三門に登っては垂直に近い階段から滑り落ちそうになり、と修学旅行生のようなはしゃぎぶり。
そして一騒ぎした後は、南禅寺名物?の湯豆腐へ・・・・と思っていたのですが、さすがに桜の時期の南禅寺、どこもかしこも満員です。
グゥグウと唸りまくるおなかに、仕方なく祇園に引き返してうどん屋さんに行ったのですが・・・・これが大ヒット。
そこの「おめん」といううどんは、温かいつけ汁につけて食べるのですが、そのつけ汁には何種類もの京野菜や薬味だけでなく、きんぴらゴボウやゴマなどもどばぁ〜と盛大に入れるのです。
そしてこの大量の具が泳ぐつけ汁にうどんをつけて食べるのですが、昆布ベースの濃い目の出汁に様々な味が混ざり合い、うどんのもっちり感と野菜のしゃっきり感も相まって、口に入れた瞬間から胃の腑に落ちるまでおいしいのです。
それにしても、ネットやガイドブックで調べまくった南禅寺の湯豆腐屋さんにフラれて辿り着いた先でこんなにおいしいものに出会えるとは!!・・・と、よくよく考えてみると前回の京都行きの時も都路里にフラれて入った鍵善で極上の美味に出会っていたし、かつて東京でも似たような体験が・・・。
もしかすると私の念力がETCゲートをこじ開けたように、「おいしいものが食べたい」という一念が、おいしいお店に引き寄せてくれているのかもしれません。
そういえば、店においてある雑誌の特集でも念じ続ければ願いがかなうなんて事が書いてありましたし・・・昔から念じるものは救われるとも言いますし・・・。
ん〜、でもよくよく考えてみるとゲートが開いたのは車載器が正常に作動しただけかもしれませんし、もしかすると「おいしい!」と感じたのも思い込みのせいかもしれません。
ことわざも、なんか微妙に違っている気がしますし・・・・
いやいや、例えそうであろうとも、そのとき感じた「おいしい幸せ」は紛れも無い事実(ついでにETCゲートが開いたのも)。
思い込みの結果であろうと、結果として幸せを感じたのなら、それはそれで良いことなのです。
ここで声高らかに宣言しましょう。
「念じるものは救われる」のです。