Vol.88 20010.4 この号の当選番号は008と022と100と145と166です。
京都にGo!
先月25日木曜日は娘の小学校卒業式。店をお休みさせていただいたついでに、行ってきました春の京都。
桜がチラチラと咲き始めたばかりの平日だというのに街は観光客でいっぱいです。
高速道路を降りてからホテルに着くまでも、牛車の如きノロノロ運転。
リアルに牛に引いてもらっていたのならば千年の都の趣も楽しめたかもしれませんが、二十一世紀の自動車ではつらいだけ。
そんな訳でホテルからタクシーに乗ったのですが、これがなかなか・・・・
運転手さんはこの渋滞を避けるために住宅街の中の細い道を縦横無尽に駆け回ってくれたのですが、乗っている方はもうヒヤヒヤ。
次々に迫り来る電柱を最小限のハンドル捌きで避け、歩行者や自転車を慎重にかわしたかと思うと、細い交差点で他の車に出会うと他県民には絶対わからない暗黙のルールで行き違ってゆくのです。
そしておきて破りに飛び出してくる観光客を神速のブレーキと上品なクラクションで押しのけて、何とかたどり着いた錦市場。
自分で運転していたわけではないのに、なぜかゲームセンターでカートゲームを三連チャンで行ったような疲労感です。
そんなこんなでたどり着いた錦市場。
前回来た時はお盆明けで多くのお店が閉まっていたのですが、今回は観光シーズンということもあってやんやの活気、おいしそうな匂いに満ち満ちています。
こんな危険な場所に丸腰(空腹)で乗り込んでは際限なく買い物をしてしまう恐れがありますので、まずはつきたて餅を食べさせてくれるお店でちょっと腹ごしらえ。
もっちもちのお餅や香ばしく焼けたお餅の入ったぜんざいなどをおいしく食べさせてもらったのですが、ここでひとつ新しい発見したのが「講殿」さん。
お茶を運んできてくれた店員さんの腰のカードに書いてあったので、名前だろうと見当はついたのですが、もしかすると講が苗字で敬称つきなのか・・・娘とゴニョゴニョ言いながら頭をひねっていたら「こうどのって読むんですよ」っと笑顔で教えてくれました。
千年の都には二十一世紀のパソコンでも変換できない雅な名前が満ち溢れているようです。
さて、そんな錦市場での第一のお目当ては「どんつき味噌」。
前回買って帰った時にはあまりのうまさに悶絶し、なぜもっとたくさん買わなかったのかと後悔の涙に溺れてしまったので、今回は三袋も大人買い。
・・・・と言っても安いものなので金額的にはたいしたことないのですが、食べ飽きてしまうとおいしいものを一つ失ってしまうことになりますので大人の分別をもった大人買いです。
そしてそのほかにも定番の「ちりめん山椒」などをはじめ、主にご飯のともをたっぷりと買い込んだところでホテルのそばの伊勢丹へ。
ここでの大発見は「黒豆しぼり」。厳密には伊勢丹地下の入り口のあたりのお土産やさんで買ったのですが、一見するとただの「乾いた煮豆」です。
しかしここで声を大にして叫ぶ以上、ただの煮豆モドキじゃありません。
シワシワに乾いたその黒い粒を噛むと、その外見とは裏腹にふっくらと柔らかな食感にまず驚かされます。
しかしこれはまだ「メガネをとったら実は美少女だった」的なベタな驚きに過ぎません。
本題はその次。かむほどにじんわりと染み出てくるような甘みと、黒豆の香りの絶妙のハーモニー〜♪。
奈良公園に落ちていたならば誰もが鹿の糞としか思わないような黒い粒が、これほどまでにおいしいと誰が思うでしょう!!
そんなこんなの一日目を終えて、二日目は清水寺方面へ。
いきなり雹が降ったかとおもうと晴れ上がり、そしてまた雨が降って晴れ上がりと奇妙キテレツな天気ではありましたが、三年坂の桜や五重塔は見事な青空の下で眺めることができました。
そしてそこでも叶匠壽庵などでおいしいものを食べ、お土産に八つ橋「夕子」を買い、七味唐辛子の香りの違いに驚き、・・・と食べ物がらみの事ばかり。。。。
こんな具合で、春の京都を目いっぱい楽しんできたのですが、オノレのたのしみばかりを追求してきたわけではありません。
ここでの経験はこれからのデザートやランチでしっかり生かしていくつもりですし、お客様へのお土産もちゃんと買ってきました。
先月号のKURIKURI通信の抽選券113番をお持ちのお客様に、ささやかではありますが、京都の気分をちょっとだけ味わえるお土産をプレゼントさせていただきますので、ぜひご確認ください。