137号の当選番号は 030 067 091 096 175 です。
ねを上げない!
昨年末に最終選考まで残ったので、今年は小説書きがマイブーム。
昼間は集中できないので夜に二時間ほど書くだけなのですが、それでもほぼ毎日執筆活動にいそしんでいるのです。
そんな具合にチョコチョコと書きためているわけですが、三月末の締め切りの賞に一本応募して、現在二本目を執筆中。
一応今月末が締め切りの賞に応募しようと思っているのですが、一作目で力尽きたのか未だに四分の一も書けていません。
一行書いては一分唸り、三行書いては二行消し、意地の悪い双六のように何度も振り出しに戻っているので一月かけてもほとんど前に進んでいないのです。
客観的には文豪のように言葉を選び抜いているようにも見えるのですが、選ぶほどの言葉が浮かんでこないのが実情。
一時的なスランプならばいいのですが、もう言葉が枯れてしまったのではないかという不安も多々あり、ギブアップしそうな日々が続いています。
さて私的にはジタバタしていた四月でしたが、世間一般的には消費税が切り替わり、何かとバタバタした様子。
今まで内税表示だったものが外税に変わり、「コレは底値だぜぃ」とルンルンしながらレジに持っていくと意外に高かったりするなど、ちょっとした混乱が続いています。
そして気になるのが増税分以上の値上げが目立つこと。
たとえば増税前は税込みで五百円だったものが、増税後には何故か税抜き価格が五百円になって税込み五百四十円。ちょっと納得がいきません。
だいたいそれ以前から、いろんな商品がニューパッケージと称して12枚入りを個別包装の10枚入りにしたり、容器がスタイリッシュになった代わりに内容量が減っていたりと実質的な値上げを続けていたのですから、消費税くらいはまっとうに税率分だけの値上げにして欲しいものです。
さてさて、そんな中ですがKURIKURIは結局増税に伴う価格改定は「無し」にしました。
メニューを書き換えるのも大変ですし、数字が細かくなると私の暗算能力の限界を超えてしまいますからレジを買う必要もでてきます。
それに、そもそもKURIKURIは『日常の煩わしさを忘れることができるお店』をコンセプトにしているので、価格体系も五十円刻みにして細かい計算に気を使わなくてもいいようにしているのです。
ただ気になるのは、その結果珈琲の値段が他のお店とほぼ一緒になってしまったこと。
開店当時から自家焙煎の珈琲や選び抜かれた紅茶を上質なカップで味わえるお店として少々高めの値段設定にして特別感を出していたのに、今やチェーン店並みの普通の値段になってしまったのです。
しかも値段を変えないのは大変なこと。
増税分の収入が失われるだけでなく、増税後は外食費を控える傾向があるという見通しもあるので、お客様の中には「値上げしなくて大丈夫なの」と気にかけて下さる方もいます。
でもたぶん大丈夫。実はこの増税前にも、原材料の値上げを乗り越えた経験があるのです。
それはかれこれ二年ほど前からのこと。乳製品や小麦粉などの値上げが相次ぎ、お菓子なんかが内容量を減らしていた時期に店の仕入れ値もずいぶんと跳ね上がっていたのです。
中には値段を上げないメーカーもあったのですが、そんなところは品質を下げてくるのです。
焼きハヤシに使っているチーズも当時使っていたメーカーが「新商品に切り替わりました」といって持ってきたチーズの不味いこと。
早速他のメーカーを探したのですが、美味しいモノはやっぱり高い。
でも美味しさには替えられない!というわけで高いチーズに切り替えたのです。
そうしたらより美味しくなったと評判が立って(もしかすると、単にコラーゲンなどの美容成分が受けただけなのかもしれませんが)焼きハヤシの注文が増え、結果として売上も増えて原材料費の値上げ分をカバーすることができたのです。
そこで消費税増税に備えて手を打ったのがデザート。従来より少し高めの値段設定にする代わりに器や盛りつけを変え、材料も今まで以上に贅沢な物にして見栄えと質を高めたのです。
当然手間も材料費も増えたのですが、売上も増えたので何とか増税を乗り切ることができそうです。
しかし、そのうちさらなる増税になるという噂。
デザート作りもいつしか限界を迎えるだろうし、他に手を打っておく必要がありそうです。
実は小説書きはその「手」の一環でもあるのです。
小説で収入が得られれば、次の増税後も値段を上げなくても済むかもしれません。
才能の問題もあるので、収入を得られるようになる可能性は低いかもしれませんが、やってみなければわかりません。
今のところ壁にぶつかって思うように書き進められない状況ではありますが、値を上げないためには音を上げるわけにいかないのです。