177号の当選番号は 012 138 163 185 です。

ライバルはアイドル


KURIKURIは手作りのお店です。

ラーメンを作るために小麦の栽培から始めるTOKIOほどではありませんが、ケーキやランチが手作りなのはもちろん、珈琲や焙じ茶は自家焙煎ですし、デザートに使うアイスクリームだって自分で作ってしまいます。

そんなKURIKURIもそろそろ二十周年。

始めた頃は試行錯誤だった珈琲豆の焙煎も、仕入れた生豆の状態を見るだけで焙煎ステップが組めるほどになりましたし、作れるデザートの数も呆れるほどに増えました。 しかも単に作れるようになっただけでなく、スポンジケーキだけでも七種類は使い分けられるようになりましたし、アイスクリームも素材によって最適な口溶けに作れるようになってきました。

二十年はあっと言う間に経ったような気もしますが、開店時に生まれた娘がもう成人式。

ミギャミギャ泣いていた赤ん坊が一人前になるほどの歳月ですから、店だってちゃんと成長するのでしょう。

しかし、禍福はあざなえる縄のごとし。

二十年も経つと様々な物が壊れ始めます。

今年に入って二度も壊れたのは製氷機。

一度目は氷が塊になる前にトレイに落ちてしまって薄っぺらい氷しか作れなくなり、二度目は氷に空気が入ってしまい家庭用冷蔵庫で作ったような白い氷になってしまったのです。

一度目の原因はフィルターの目詰まりだったので取り外して高圧洗浄するだけで修理できたのですが、問題は二度目。

内部のパイプに亀裂が入っていることは分かったのですが、奥まったところにあるため手が入らないのです。

ピンセットを使ってステンレス線を巻いてみても効果ありません。

仕方が無いので、そのあたり全体をシリコンシーラーで埋めて固めることで亀裂をふさいだのです。

しかし、わずか数ミリの亀裂のためにジョッキ一杯分ほどのシーリング剤を使うとは、取れたボタンをつけ直すのに糸巻きの糸を全部使うようなもの。

これを修理と呼べるのでしょうか。

そして、さらに修理と呼び難いのが床。

ここ数年夏になると床の一部が浮いてくる不具合がありました。

夏の湿気と熱で床の木が膨張したためでしょうが、本来は継ぎ目の隙間で逃がされるはずの圧力が長年の塵などで詰まったために逃げ場がなくなったものと思われます。

そこでカウンター下の目立たないところに切れ目を入れて圧力を逃がすことにしたのですが、荒れ狂う丸ノコを制御できず床は傷だらけ。

しかも継ぎ目だけを切るのつもりだったのに、丸ノコは勝手に進路変更をして床材を思いっきり切ってしまうし・・・。

修理と言うよりも破壊に近い修理でした。

しかしこれは一応目的を達したので、修理したと言えるでしょう。

一方、修理に失敗したのがエアコン。

ある暑い日に、お客さんの出入りが激しかったので「急冷」にしていたエアコンの設定を、通常の風量に戻そうとリモコンを押すと、普段は聞こえる「ピッ」という音がしません。

慌てて他のボタンを押しても反抗期のどら息子のごとく返事がありません。

とりあえずデジカメでリモコンの発光部を見てみると、ボタンを押しても全く光っていないことが分かりました。

エアコン本体の不調なら手に負えませんが、リモコンくらいなら何とかなるはず。

早速分解して調べてみたのですが、どこが壊れているのか分かりません。

今まで何度かパソコンの修理をしたことがあるのですが、修理はできなくとも壊れた箇所くらいは分かったもの。

しかし今回は全くそれが分からなかったのです。

やむを得ずオークションで同じリモコンを落札して事なきを得たのですが、その間一週間ほどエアコンはつきっぱなし。

しかも「急冷」モードのまま。

普段KURIKURIではお客さんにゆっくり過ごして貰うために、じっとしても寒くないように高めの温度設定にしているのですが、急冷モードではそうもいかず一部のお客さんに寒い思いをさせてしまったかもしれません。

他にも焙煎器がいきなり動かなくなったりと色々不調はあったのですが、手に負えなかったのはこのリモコンだけ。

しかもエアコンは今秋に買い換える予定だっただけにリモコンを買い換えざる得なかったのは悔しいところ。

そこで、今度のエアコン交換は自分でやってみようかと思います。

最初はこんなゴツイもの自分じゃ何ともならないと思っていたのですが、リモコンについて調べているとエアコン交換も結構自分でやっている人がいるじゃないですか。

確かに家庭用と比べるとデカイのですが、TOKIOの長瀬君なんか漁船の修理をやっていたのですから、それに比べりゃエアコンなんか豆粒同然。

意地と根性と執念があればきっと何とかなることでしょう。

それにしても、今回は何かとTOKIOと比べています。

最近いただいた食材でデザートを作ったことがあって、その時に「0円食堂」なんてはしゃいでいたのが関係あるのかもしれません。

TOKIOが結成二十周年を迎えたのは三年前。

すなわち ウチよりも三年ほど先輩です。

先輩達に負けぬよう、これからも美味しいデザートをDASHで作っていきますのでよろしくお願いいたします。



KURIKURI