254号の当選番号は 004 036 123 146 151 です。
割引推奨
新年、あけましておめでとうございます。
今年も、心の底からほっこりとできるお店を目指して頑張っていきますので、よろしくお願い致します。
と、新年の挨拶をしたところで振り返ってみると、去年も相変わらず三十種類ほどの新作パフェを作り上げたよう。
しかも毎回きちんと新しい組み合わせや技法に挑戦しているあたり、アラ還親父にしてはきっちり仕事をしてるじゃないかと、自分で自分を褒めちぎっている次第です。
しかしそれより何より、きちんと成し遂げたのが献血。
一昨年は体調不良もあって8回しか行けなかったのですが、去年はきっちり制限Maxの12回。
献血魔の汚名を捨て、今年からは献血鬼の復活です。
しかも、成分検査の結果もほぼ全て正常範囲内。
今年は優良献血鬼として活躍できそうです。
話は変わりますが、最近の写真加工技術は凄いもの。
数年前SNSで有名な美人ライダーが実は顔加工アプリを使って変身したおっさんだったという話を聞きましたが、去年あたりからは動画でも普通に一般人が美男美女に変身しています。
マッチングアプリなんかでも顔加工が標準装備されているそうですが、実際に会った時に「写真とちゃうやん」とがっかりされてしまうのではないかと、昭和のオッサンは気が気ではありません。
まぁ最近の若者は顔写真を見たときに、実際はこのくらいであろうと脳内で割り引き加工ができるのかも知れませんが・・・。
一方、当店のパフェ写真は殆ど無加工。
照明は天候次第の自然光ですし、写す角度もほぼ一定。
一応、印刷用に色味補正くらいはするのですが、決して実物よりも美味しそうにならないようにも気をつけているのです。
もし写真の方が美味しそうだったら実物が出てきたときに少なからずがっかりするもの。
そうなると美味しさだって実際よりも感じにくくなってしまうと思うのです。
マッチングアプリでイケメンに加工するのは出会いのチャンスを増やす目的があるのでしょうが、私としては美味しそうな写真でお客さんを多く呼び込むことよりも、目の前にいるお客さんに最高の美味しさを楽しんで欲しいのです。
と、偉そうに書いたところで気がついた。
私も若干写真詐欺をやっている。。。いや、最初に書いておきますが、悪気も作意もないんです。
例えば昨年末に作った「クリスマスパフェ」。
POPの写真ではパフェのてっぺんに天使の羽の如き形のホワイトチョコが飾ってあったのですが、実際のパフェの中には「天使の羽とちゃうやん」と思われそうなモノも混ざっていたのです。
事の起こりは、試作が終わり写真撮影の運びとなったときのこと。
パフェの飾りは試作を見たヨメさんのリクエストに合わせて何種類か作るのですが、羽の飾りはその際ちょっとした出来心で作ったもの。
そしてそれがイメージにぴったりだということで採用されてしまったのです。
私は製菓技術を習っていないので、その飾りはその場のノリで作ったてきとうなもの。
まぁどうやって作ったのかくらいは覚えていたのですが、問題はその再現性。
このエッセイの愛読者ならご存じのように私は超絶レベルで字が下手。
初心者のためにちょっと解説すると、習字の時に先生が書いたお手本を書道紙の下に敷いてなぞって書いても、反抗期を拗らせた少年の如く敷かれたラインからはみ出しまくるレベル。
この手の人間は「同じ動き」というモノが極端に苦手なのです。
従って、同じ手順で同じように作っても「天使の羽」に見えるのは優しめに見て一割ほど。
大甘に見れば四分の一ほどは「天使の羽?」くらいになるのですが、下手すると「天使の羽」どころか「ブラックデビルの耳」の如きものが量産されてしまうのです。
一応、お客さんに出したモノは全て合格品なのですが、中には「ギリギリOK」のものもあったハズ。
そしてこれからも同様の事が起こるハズなのです。
そこでお願いなのですが、特に飾りに関しましては脳内で割り引き加工をして頂き、「実際はこのくらいだろう」と大甘の判定をして頂きたいのです。
手先は不器用ですが、味の方は妥協せずに最後の一口まで美味しく作りますので、飾りについては優しい気持ちで見守って頂きたい!
このようにウチのパフェは上から下まで手作りしています。
まぁ某アイドルグループのようにラーメンを作るために小麦畑を耕すところから始めるようなことはしませんが、焙じ茶なんかは茶葉を選ぶところから始まって焙煎まで行っているのです。
この茶葉を選ぶあたりなんかは地味に大切なところで、茎が多いか葉が多いかで香りの系統が変わり、葉が多いとスモーキーで味わい深くなる一方で茎が多いほど深煎りができるので香ばしく仕上げることができるのです。
また、アイスクリームも自分で作っているので、乳脂肪分の割合や含ませる空気の量なども自在に変えられ、パフェ全体のイメージに合わせて微調整ができるのです。
あ・・・勢いに任せて自慢しまくってしまいましたが、これで期待値を上げすぎてしまったら、実際に食べたときに「文章とちゃうやん」とがっかりされてしまうかも知れません。
申し訳ありませんが、パフェを食べる前にはこの文章を脳内で割り引き加工して頂きたい!