Vol.43 2006.7.1 この号の当選番号は004と068です。

おみやげは、無事故・・・

先日、東京に行ってきました。

今回もやっぱり「ケーキの研修」のためではなく、懸賞論文の授賞式のためです。

こう書くとKURIKURI通信ファンの方は一年半前の「ホテル・オークラ美食三昧授賞式」の極楽パーティ(バックナンバーVol.2425参照)を思い出すかもしれませんが、今回はワインがメインの軽食パーティ。

ビールをミリ単位でしか飲めない私には、あまり美味しい話ではありません。

しかし、美味しい驚きには出会えなくても、全宇宙の怪獣達が地球侵略の際にまず立ち寄るという宇宙規模の大都会・東京は驚きに満ちていました。
 
まず、新幹線を降りて新幹線改札口をでると目の前は「ネクタイ売り場」。

広いコンコースのど真ん中にネクタイ屋さんが店を広げていたのです。

売り場はズラリと並ぶネクタイの山、そして端っこには何故か「扇子コーナー」。

多治見駅でこんなことをやっていたら正気を疑われそうですが、東京ではごく普通の光景なのでしょう。

よく考えれば二十年ほど前の学生時代にきたときは確か駅の中に銭湯があったはずですし・・・・。

さすが日本JR界の頂点に君臨し、全ての電車が上っていく東京駅、何でも揃っているのです。

そして東京駅を出ると、十メートルほど先にはテンガロンハットの青年。

おぉ!リアルギャルサー(正確には、のカウボーイ)!!と驚いていたら、あっという間に人混みに紛れて見えなくなってしまいました。

これが多治見なら、テンガロンハットの青年を見失おうと思ったら目をつぶって歩く覚悟が必要でしょう。

さすが東京、人の多さも半端じゃありません。

また、授賞式までまだ時間があったので近くをぶらぶら歩いていたら「てづくり喫茶○○」という、いかにも「てづくり」な看板があったので早速入ってみました。

中の雰囲気はKURIKURIをちょっと圧縮した感じ。

テーブルが小さいのは地価が高いから仕方がないのでしょうが、椅子もやたらと接尻面積が少ないのです。

こんな椅子にさりげなく座ることができる都会人、人混みをすり抜けて日々バランス感覚を磨いた賜なのでしょう。

そして何より驚いたのはメニュー。リンゴのケーキやチーズケーキがあるのはウチと同じなのですが、その値段が違うのです。

ブレンド珈琲630円、ダージリン945円、チーズケーキ525円。

都会でKURIKURIみたいなてづくりのお店をやっていこうと思ったら1.5倍もとらなければやっていけないのでしょう。

さて、そんなこんなの寄り道をした後の授賞式。

人前で話すのが大好きな私は、目の前に審査委員の東大やら一橋大やらの教授がいても気にしません。

その道のプロの方達を前に喜々としてニッポン改造計画なんかを語ってきてしまいました。

そしてその後のパーティも、ワインこそ乾杯時の0.5mmしか飲まなかったものの、普段滅多に出会えないような方々との会話は何とも刺激的で、時がたつのを忘れるほどでした。

そして、話に夢中になっている内に予定時刻をすぎ、東京駅に着いたのは発車七分前。

もう駅の外におみやげを買いに行ってるヒマはありません。

とはいえ手ぶらでは「おみやげは、無事故だけなのお父さん!!」と娘に責められてしまいます。

しかしそこはなんと言っても東京駅。

第二段落を見てもわかるように何だって売っているのです。

駅構内にある横浜中華街名店?の出店で巨大肉まんを買い、何とか事なきを得ました。

しかし、よくよく考えてみればこの賞金で娘は夢の一泊海水浴旅行(ヨメさんにはホテルエステ付)に行くのです。

焦っておみやげなんかを買わずに堂々と手ぶらで帰ればよかった・・・

と、いうわけでKURIKURIは来月、八月十七日は旅行のため臨時休業させていただきます。


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